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Sちゃんは今、「ピーターラビットと学ぶ初めてのピアノ教本2」の
「美しい泉」という曲を練習しています。

この曲は8分の6拍子で
左手3つの8分音符から右手3つの8分音符へ
流れるようにレガート(なめらか)に受け渡し、
美しい水が湧き上がる様子を表現するものです。
メロディーは各小節の左手1つ目の8分音符をつないだものです。

先週のレッスンでは、自信たっぷりに演奏し始めました。

「Sちゃん、右手の最後の音がいつも次の音と混ざってしまってるよ。
 よく聴いてごらん。」

再び演奏するSちゃん。

「ほら。右手の最後の音が次の音までずっと残ってしまってる。
 急がないでいいから、ゆっくり弾いてよく聴いてごらん。」

ところが、その後何回弾いてもSちゃんの演奏は変わらなかったのです。
変わるどころかますます意固地になっていくばかり。

「先生の言っていることはわかりますか?
 わからなかったら、わからないと言ってね。」

「・・・・・」

「わからないのか、それともわかっているけど直せないのか、
 どっちだろうね?」

「・・・・・・」

Sちゃんの目はじっと楽譜を睨んだまま開いていて、
涙が溜まってきました。
(よし、ここからが肝心だ!)
Sちゃんの胸の辺りに手をかざしながら

「いま、あなたのここら辺に黒ーいものがうじゃうじゃと溜まっているよね。」
「フフフ・・・」
 Sちゃんの笑いが少しこぼれました。

「そんな黒いうじゃうじゃ虫がいたら、いい演奏なんて出来ないよねえ。
 気持ちいい演奏なんて出来ないよねえ。ああ、しんどいね。
 さあ、その黒いものを打ち破れー!打ち破れー!」
「フフフフフ(笑)」
 Sちゃんのいつもの笑顔が戻ってきました(^^♪

「ゆっくりでいいから、丁寧に丁寧に、よく聴きながらもう一度弾いてごらん!」

胸の中の黒いうじゃうじゃを打ち破ることが出来たSちゃんは、
今度はゆっくりでまだごつごつはしていましたが、
一音一音濁らない音の流れを聴かせてくれました。

「そうそう、できるやん!ちゃんと聴けてる!聴けてる!
 ちゃんとできるやん。
 さあ、来週はメロディーをもっとはっきりさせて、
 濁らないように弾いてきてね。」
「うん!」

そして、昨日のレッスンがやって来ました。

「わあ、すごい!濁ってない!美しい泉になってる!すごいすごい!」
「だってな、学級閉鎖になったから、ずっと練習してたで。」
「そう、えらい!先週は黒ーいものがいっぱい溜まっていたもんね。」
「そうやで。黒い泉になってた!(笑)」
「でも、今日はとっても澄んだ水の美しい泉になったね。よかったわあ(^^♪」

来週は、テンポを早めてもっと流れる美しい泉に仕上げてくることを課題にして
Sちゃんは元気な笑顔で帰っていきました(^^♪






 



今週も雪が降り、寒い日が続いていましたが
皆さんいつも通り元気にレッスンへ通ってくれました。

今回のレッスンでは音楽が歌っているように~流れる~が、
どの人にも当てはまるテーマでした。

弾く曲によって、右手あるいは左手がメロディーだったり
左手の和音の一番下の音、あるいは一番上の音が
メロディーとしてつながっていたり、
右手と左手で交互にメロディーが出てきたり、
色々なパターンがあります。

「強弱がはっきりしていていいんだけど
 メロディーが1音ずつハンコを押したようになっているね。
 歌を歌っているときのように”流れる”ように弾いてみよう。
 先生が2つのパターンで弾いてみるからよく聴いていてね。」

「2つとも同じだった?」
「ううん、違う!」
「どう違ってた?」
「2回目の方が流れていた!」
「そうだね。メロディを歌ってみるとよくわかるよ。
 一緒にうたってみよう。」

聴き比べて、歌ってみて気が付き、
どの人もその後の演奏が最初の演奏よりも流れていきました。
こんな時、とてもうれしくなります(^^♪

さあ来週、みんなの音楽は~流れる~音楽になっているかな?
レッスンが楽しみです(^^♪





今週からいよいよ2017年のレッスンが始まりました。
久しぶりに生徒の皆さんに会えてとてもうれしいです。
皆さんとレッスンをしていると、
ホッとした時間を過ごすことが出来ます(^^♪
皆さん、本当にありがとう。
今年も楽しくいきましょう!
そして、一歩一歩の確実な進歩を
一緒に実感していきましょう。
今年もどうぞよろしくお願いいたします(^^♪

土曜日はクリスマス会でした。

みんな今練習している曲を演奏して、
いつものように感想を述べ合いました。
感想を聞いた後にもう一度演奏すると、
みんなもっと良い演奏に変わりました(^^♪

演奏のあとは、お待ちかねのティータイム!
用意していたチョコレートケーキとイチゴショートケーキの数が
それぞれのケーキの希望者数とバッチリ合いました(^^♪)

ケーキとお菓子をいただきながら、
用意してきた出し物を披露してもらいました。

まず初めはなぞなぞ。
3人がなぞなぞ問題を出してくれましたが、
なぞなぞ好きの私でもなかなか難しい問題ばかりで、
「なかなかやるじゃない(≧▽≦)」と
他の大人たちと感心していました。
正解者に景品を渡す人もいて、
何とも微笑ましい子どもなりの気配りに、
またまた感心していました(≧▽≦)
 
なぞなぞの後は、
歌やユーフォニウム、ギターなどの演奏を聴かせてくれて、
皆さんの芸達者な一面が溢れるあたたかい時間を過ごしました(^^♪
 
最後は「赤鼻のトナカイ」を歌いながらのプレゼント交換!
何が手元にくるか、いくつになってもわくわくしてしまいます(≧▽≦)
手元にきたプレゼントを見せ合ってワイワイ、ガヤガヤ! 

みんなありがとう!楽しい一日でしたね(^^♪
 



Oちゃんは今、”祈り”という曲を練習しています。
この曲は、左手がメロディーで、
右手は連続する8分音符の和音を強弱変化させて
左手のメロディーをより歌わせる助けとなるように、
表情豊かに演奏することが求められています。
 
「祈りってどういう意味なんだろう。」とOちゃん。

「この曲の絵はね、”カルアシチミーのおはなし”っていう絵本の中に出てくる、
 カルアシチミーの奥さんのカルアシカアチャンで、
 出かけて行ったきり帰って来ないチミーを心配して
 どこへ行ったんだろうって、一生懸命さがしているところなんだよ。
 カアチャンはチミーが無事でいますように、
 早く帰って来ますようにって思っているのよ。
 それが祈りだよ。
 Oちゃんの家族がしんどそうにしていたら、
 早く元気になりますようにって祈るでしょ。算数のテストがいい点取れますようにとか、
 欲しい物が手に入りますようにとかいうのはお願いね。(笑)」

するとOちゃんが言いました。
「そうか、祈りって自分のことじゃなくて、他の人のためにお願いすることなんだ。」

まだ10歳にもならない子どもなのに、なんて感性の鋭い子なのかと、
私はとても感激して、うれしくなりました。

「すごい!Oちゃん、賢いねえ。そうよ、そうよ、誰かのために祈るんだよ。
 誰かのために心を込めて演奏したら、きっといい演奏になるよ。
 Oちゃんは、誰のために弾きたい?」

「うーん、先生には言わないけど、その人のために弾く!」

「いいよ、先生に言わなくても。その人のために心を込めて弾いてね(^^♪」

「はーい!」

常々、子どもを決してみくびってはいけないと教えられてきましたが、
先週のこの日もまた、そのことを実感することができました。
子どもって本当に素晴らしい(^^♪


 
 
 
 

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番匠 浪路
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