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先週のOちゃんのレッスンでのことです。

近頃良く練習するようになり、
少しずつ上達してきたOちゃん。
今練習している曲は、中田喜直作曲の「エチュード・モデラート」です。
この曲は色々な調に変化していき、
エチュード(練習曲)の名の通り、
色々なテクニックも 取り入れた、
楽しい曲です。
ふとレッスン中にOちゃんが耳で覚えた別の曲を弾き始めました。

「よく最後まで覚えたね。それはアラベスクっていう曲だよ。」
「先生、知ってるんだ!(はい、知っています(^^;))
 クラスのお友だちに教えてもらったんだ!」
「そう。Oちゃんもこの曲が入っている本に進むよ。」
「へえー、そうなんだ。」

お友だちに教えてもらい、耳で覚えた曲を最後までうれしそうに弾いたり、
「エチュード・モデラート」のリズムを楽しそうに感じて弾いている
Oちゃんの姿を見て、ますますこれからが楽しみになりました。

しばらくすると、Kちゃんがやって来ました。
OちゃんとKちゃんは、この日初めて出会いました。

「2人とも初めて出会ったので、自己紹介しよう!」
「何て言ったらいいの?」
「学校名と学年と名前でいいんじゃない?」

それにしても、自己紹介というのは魔法のようです!
それまで照れくさそうにしていた2人ですが、
たちまち人が変わったように、お互いにしっかりと挨拶ができて、
その後はまるで今までずっとお友だちだったかのように打ち解けて
学校での出来事を話していたのですから。

この日も喜び多いレッスン日でした。

   

 今日はMちゃんのレッスン日でした。

5月のグループレッスンでは、
 演奏した曲の左手のメロディーがなかなかはっきりしなくて
仲間たちから

「左手のメロディーをもっと大きくした方がいい」
「右手の伴奏をもっと小さくした方がいい」など
 
アドヴァイスを受けていました。

素直なMちゃんはそのアドヴァイスを受けて練習し、
翌週のレッスン日では、少し硬いながらも左手のメロディーが
はっきりとした演奏に変わっていました。

「Mちゃん、すごく練習したね。頑張ったわあ。」

うれしそうなMちゃんは、じっと私の目を見つめていました。

そして次の週は、初めてペダルをつけて演奏してみました。
慣れないペダルも一生懸命練習して来ましたが、
Mちゃんならきっともっといい曲に仕上げられると思い、
もう一週間、練習してくることにしました。

そして今日。
ペダルを付けて音色の豊かになったメロディーを
呼吸しながら歌わせて弾くことができました。曲は「祈り」。
Mちゃんの心からの「祈り」が贈られてくるようでした。
6月は私の誕生日。
誕生日を覚えていてくれた生徒が
可愛い手作りアクセサリーをプレゼントしてくれました。
先週の土曜日はグループレッスンでした。

お互いに練習してきた曲を披露して、
聴いてくれている人たちから感想を伝えてもらいます。

あみだくじで演奏順を決めようというと、

「エーッ!くじ運弱いからいやだー」

などとブーイングが・・・
 
それでも、じゃんけんと変わらないということで、
結局あみだくじで演奏順を決めました。
 いよいよ順番に演奏が始まり、感想を述べ合いました。

初めのうちの感想は、 みんな当たり障りのないようなコメントばかりでしたが、
だれかが

「なんだか早くない?今の演奏。」

とポツンと言い出すと、正直な感想が後に続けて出てくるんですね。

「アンダンテだから、もっとゆっくりの方がいいと思う。」
「メロディーが右手なのか左手なのか、よくわからない。」
「メロディーの左手をもっと大きくした方がいいと思う。」
「っていうか、右手の伴奏をもっと小さくした方がいいんじゃない?」
「それから、もっとレガートの方がいいと思う。」
 などなど・・・。

特に今回は3人が同じ曲を弾くことになっていたので、
同じ曲を弾いた子たちはもちろん、他の子たちも
気付くことがたくさんあると思い、
良い勉強の機会になると期待していました。

「最初から言ってあげればいいのに。
 そのためのグループレッスンだからね。
 自分では気が付かないところを教えてもらったほうがいいんだよ。」

他の人からのアドバイスを受けてもう一度弾き直すと、
みんな本当に良い演奏に変わります。

「さっきより流れてた!」
「メロディーがはっきりしてた!」
「さっきよりなめらかになった。」
「ペダルの踏み方が静かになった。」

他の子たちから初めの演奏より良くなったと褒めてもらえて
うれしさと安堵の入り混じった表情が何とも愛しいものです。

だれでも良い点は言いやすいけれど、
その逆はなかなか言い辛いものです。
でも、仲間からの正直なアドバイスを受け止めて、
良い方向に変わっていけるのは、
だれにとってもかけがえのないチャンスです。

こんな小さなグループレッスンが、
そのチャンスを得られる場であり続けたいと願っています。

さあ、演奏が終わったら、お待ちかねのティータイム!
 今回のおやつの一つで、ちょっと珍しいレモン味のクリームパピロは好評でした。
 
その後は、トーンチャイムで”村祭り”をみんなで合奏してグループレッスンを終えました。


昨日は私のレッスン日でした。

今、練習している曲は、バッハの「イタリア協奏曲」です。
 レッスンして頂いたのは、全3楽章のうちの第1楽章でした。

この曲は合奏協奏曲と言って、弦楽合奏のトゥッティ(全ての楽器が演奏する部分)と
ソロ(1つの楽器のみが演奏する部分)の掛け合いをバッハが鍵盤楽器に取り入れた、
いかにも明るいイタリア趣味の楽しい曲です。

私はバッハが大好き!
シンプルなメロディーなのに洗練されていて美しく、
演奏しているとぐんぐん音楽の世界に引き込まれていくのです。

子どもの頃は堅苦しくて(そう思い込んでいた!)大嫌いだったのですが、
今の先生に出会ってから「バッハは自由でいい」のだと教えて頂き、
バッハへの拒絶バリアが、みるみるうちにさーっと溶け出して、
いつの間にか、心の癒しとなりました。
(先生に感謝!)

今ではバッハの曲を練習しているとき
「もううまく弾けないなあ・・・」とつまずくと、
横で「これこれ、ちゃんとさらいなさい。」と 
あたたかく、深い声で励ましてくれるような気がする、
私にとってバッハは謂わば「お父ちゃん」的(おこがましいですが・・・)な存在なのです。

この曲の第2楽章 ”Andante” を私はずっと弾きたいと思っていたのです。
魂に訴えるカンタービレ(歌うように)で、とても美しい曲です。

本当は昨日レッスンして頂きたかったのですが、
練習不足のため、次回に見て頂くことにしました(;´д`)

「これこれ、ちゃんとさらいなさい。」と
今日もバッハの声が聴こえてきそうです。
プロフィール
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番匠 浪路
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女性
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