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6月は大人の生徒の方々に感激したレッスンが続きました。

一人目は「オーラリー」を練習している80歳代のDさん。
楽譜をわかりやすく片手ずつのものに書き直して、
細かいアドバイスを付け加えたもので練習されていました。
先週はレッスンが始まるや否や、
「先生、私すごく反省しました。」
とおっしゃるのでよくよく伺うと、
楽譜にはいろいろ書かれているのによく見ていなかったこと、
自分が楽しく弾けていたらいいと思っていたけれど、それでは先生に失礼で、
習っているのなら上手にならないといけないと思ったということでした。
そして、最後に「先生、私、頑張りますわ!」と笑顔で一言。
このようなことを感じて下さり感謝の気持ちでいっぱいになりました。

二人目は「ブルグミュラー」のエチュードを練習している60歳代のYさん。
非常事態宣言中は外出もままならず、出来ることが限られている生活の中で、
ご自分にとってピアノを弾くことが一番の楽しみで
生きがいなのだとしみじみ感じられたそうです。
そして、先々週のレッスンでは
「音を聴くというのはどういうことなのか、やっとわかりました!」
と、ハッとした表情でYさんがおっしゃいました。
具体的には、Yさんの練習している曲の中の同じ指で弾き続ける音同士が
繋がるように弾けているかを聴き届けることですが、
このことにはっきり気付かれたのです。
気が付いてすっきりした表情でお話するYさんを見て私もとても嬉しくなりました。
 
三人目は「ピーターラビットのピアノ教本2巻」の曲を練習している70歳代のSさん。
右手で短く切って弾くスタッカートの和音が、
いつも切れずに一音だけ残っていることになかなか気付いておられなかったのですが、
先週は一音も残らずにスタッカートの和音を短く切って弾くことが出来ていました。
「気を付けて聴きながら弾いていたらね、音が残らなくなってきたんですよ。」
音を聴くということがだんだん分かってきたというSさんにとても感激しました。

何でもない些細なことかもしれませんが、
「自分の弾いている音を聴く」ことは、
今まで実生活で体験したことのない人達にとっては
聴き方の要領がなかなか得られず容易な事ではないので、
聴けたときの喜びはとても大きいと思います。
そして、その喜びを共有できたことは私にとっても非常に貴重なことでした。

大人の生徒の皆さんの前向きに学ぼうとされている姿から、
たくさんの学びと喜びを得られて私は本当に幸せです(^^♪
プロフィール
HN:
番匠 浪路
Webサイト:
性別:
女性
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