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最近公開された映画「マイバッハ 不屈のピアニスト」を観に行ってきました。
20世紀最高のバッハの演奏家として活躍していたものの、
事故で思う様にピアノが弾けなくなり
それでも試練を乗り越えて晩年は指揮者として活躍した
ブラジルのジョアン・カルロス・マルティンスの壮絶な生涯の実話を元にした映画です。

この映画の中でとても印象に残ったところが3つあります。
まず、子どもの頃、彼がペッツオルト作曲のメヌエットを弾くのを横で聴いていた友人が、
「まるで2人が別々のお話をそれぞれしているみたいね。」
と言ったところです。
ポリフォニー音楽の真髄をとてもわかりやすい言葉で表現していて
思わず納得してしまいました。
子ども達がポリフォニー音楽に出会い、その先いずれバッハに出会うとき、
こんな風に自分の奏でる音楽を聴いてくれたら、とても嬉しいです。
私も無性にバッハを弾きたくなりました。

次はやはり彼が子どもの頃、レッスン時にピアノの先生に
「先生の模範演奏を聴かせてください。それを真似しますから。」
という彼の言葉に先生が、
「真似ではいけない。バッハは全ての人のためにあるのだから。」
と言ったところです。
どの曲も全ての人のためにあるとは思いますが、
バッハは自由でいいのだということをまたまた感じた一瞬でした。

最後は映画のラストシーンで、
晩年の実物のジョアンさんが、不自由な手でピアノを弾いているところです。
とても優しい表情で演奏される素晴らしい曲を聴いて、涙が出てきました。

まさしく不屈のピアニスト。とても感動しました!
プロフィール
HN:
番匠 浪路
Webサイト:
性別:
女性
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