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ピアノを習いに来られてから、もうすぐ丸7年になる70代のSさん。
「夏の名残りのバラ」をもう1年も練習し続けています。
初めは片手ずつ、そして両手で練習してもちろん暗譜も出来ています。
もうそろそろ次の曲に進んでもいいかなと思うことも何回かありましたが、
納得のいくまで練習したいというSさんご自身の希望でこの曲を弾き続けています。

初めは5分だけの練習が、だんだんと時間が増えて、
それもまた1日に何回も練習されるようになりました。
そして、こんなに長く同じ曲を弾き続けることで、
今までレッスンで習ったことがよくわかるようになったそうで嬉しくなりました。
メロディーをはっきりさせて伴奏を控えめにすること、フレーズをレガートに繋げること、
休符でしっかり音を消すこと、リズムを正確に刻むこと、
強弱をはっきりさせること等々、つまりは音をよく聴くこと、
その聴き方やそのためのタッチやポジションの取り方が
だんだんわかるようになってこられたのです。
演奏も力が抜けて本当に柔らかく滑らかになりました。
どこが上手く弾けないかも把握されていて、それをクリアするために、
そして、もっと良い音色になるように弾き続けています。

Sさんは先日、ピアノの練習をゴルフに例えてお話して下さいました。
ゴルフは前回よりも良いスコアだと「今日は最高だった」となり、
でも、次にもっと良いスコアだと「今日は最高だった」と同じように繰り返していくけれど、
「最高だった」の中身はどんどんグレードが上がっているのだそうです。
ピアノも同じで、「今日は良く弾けた」をこの1年繰り返してきたけれど、
その内容はどんどんグレードが上がっていて、「ゴルフと同じ」なんだそうです。
しみじみと語るSさんは、とても良い表情でした。
「ゴルフと同じ」は7年前のレッスンでも例えて下さっていて、ブログにも記載しました。

もうすぐSさんが納得のいく「夏の名残りのバラ」に仕上がるのが楽しみです(^^♪
プロフィール
HN:
番匠 浪路
Webサイト:
性別:
女性
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