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いつも課題をきちんとこなしてくる、しっかり者のIちゃんは、2曲を練習してきて聴かせてくれました。

1曲目は「ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本」の中の「ごきげんワルツ」、2曲目はギロック作曲の「スケートをする子どもたち」。

「ごきげんワルツ」をきっと彼女の中では、今週こそ合格できると信じていたことでしょう。間違えずにきちんと弾けてはいるけれど、”ごきげん”に聴こえてこないのがとても惜しい・・・

「フフフフ(笑)何か、違うような(笑)」とIちゃん。

「自分でもわかる?それはすごい!”ごきげん”にはちょっと聴こえないよね。「ごきげんワルツ」だから、楽しくみんなでワルツを踊ってるんだよ!くるくる踊っているうちにどんどん盛り上がっていくんだよ!こんな風にね。」とくるくる回って踊ってみました。

Iちゃんは、楽しく踊っている様子を何となくイメージして、メロディー(特に左手のメロディー)も伴奏の部分も、その前に弾いたときよりも幾分か、しっかりした音で歌わせて弾き、音楽に少し活気が出てきました。何回か弾いてみて、踊りが盛り上がっていく様子が少しずつ伝わってきたので、ここで合格にしてあげた方がいいのだろうかと考えました。でも、今回のレッスンを生かして、次回のレッスンではきっともっといい演奏を聴かせてくれる、それを信じて待っていたいと思いました。

「合格にしてもいいのだけど、もう一週間この曲を練習して、来週聴かせてくれるかな?”ごきげん”なワルツにして仕上げてきてね。」

「はい。」やっぱりそうかあ・・・という気持ちも伺える返事でしたが、気を取り直して笑顔でIちゃんは2曲目へ。

 2曲目の「スケートをする子どもたち」も、子どもたちがこちらから向こうへと氷の上を行き来して、楽しく賑やかに滑っている様子を強弱でもっとはっきりと表現して弾いてくることを次回レッスンの課題にしました。

Iちゃん、来週まで私も辛抱して楽しみに待っています。他のみんなも、次回はどんな風に変わってくるのか、とても楽しみです。







 




 
 
 

 

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番匠 浪路
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