先週のYちゃんのレッスンです。
Yちゃんは真面目で几帳面な女の子。毎週課題をきちんとこなしてきます。
今レッスン中の曲は「ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本3」の中の
「ピーターの行進」です。
この曲は音楽隊が、
①遠くからやって来て、目の前を通り過ぎ、反対側へ行ってしまう
②目の前から出発して、遠くへ行ってしまう
③遠くからやって来て、目の前で止まる
の3通りのパターンで弾く、楽しい曲です。
「先週よりも強弱がはっきりしたね。。よくなってる、よくなってる!」
嬉しそうなYちゃん。
「このパターンが、一番弾きやすいかな?」
「うん。これが一番弾きやすいけど、あとの2つ(のパターン)は、
ちょっと難しい。」
「そうだね。では、次は②のパターンで弾いてみよう!」
~ ♫ ♩ ♫ ♩ ~
「うーん、初めは大きくて最後は小さくなっているけど、
だんだん遠ざかるのはわかりにくいね。どうしたらいいと思う?」
「まん中あたりをもう少し小さくしたらいいと思う!
はじめの大きさと変わらなかったから。」
「そうそう、よくわかっているじゃない!
1フレーズごとに大きさを変えていくといいんだけど、
中間あたりであまり変わっていなかったね。
もう一度、弾いてごらん。」
自分の演奏を振り返ってみて、
何ができていないか、そしてどうしたらよいのかを
ちゃんとわかっていたYちゃん。
本当に賢い!
こんなことくらい、まあいいかと素通りせずに、
子どもに立ち止まらせて再認識させることは、
本当に大切なことだと実感しました。
普段の練習では、小さな発見と修正の積み重ねが
上達するポイントの一つになるからです。
「Yちゃん、やっぱりさっきと全然ちがうわ。
ちゃんと気を付けて弾けば、演奏で表現できるね。」
Yちゃんのゆったりとした息づかいと、大きく開いた瞳から、
達成できた自信のようなものが感じられました。
そして、私はまた一つ、生徒から大切なことを学ぶことができたのです。
そのあとYちゃんは、③のパターンで遠くから近づいてくる音楽隊の行進を
はっきりとした強弱変化で聴かせてくれました。
次の曲は、やまびこを表現する「丘の上」。
どんなふうに演奏できるかな?
楽しみにしてるね、Yちゃん。