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今月からピアノを習い始めることになったⅮさん。
初めてのレッスン日には、レッスン室へ入る前にとても丁寧にお辞儀をされて
この日を楽しみにしていたと、笑顔でハキハキとした口調でお話して下さいました。

初心者のため、まずは椅子の座り方からお伝えしたところ、
氏名と電話番号、それから ”番匠ピアノ教室 平成31年4月8日 3時” と書かれた
可愛い葉っぱの絵のノートに椅子の高さを細かく記入されました。

私はその立ち居振る舞いやハキハキとした口調、細やかな配慮を見て

「Ⅾさんは学校の先生をされていましたか?」と伺ったところ

「えっ!いやあ!そんなん言われたん初めてですわ。
 女学校を出てからそのまま母校で先生の助手のようなことしてましてん。」

「やっぱりそうですか。ご様子拝見していたら分かります。素敵ですね。」

「ずっと学校しか知らないから世間知らずですねん。何にもでけへんのです。
 でもよかった。そんな風に言うてもろて、ここへ来てよかった!」

豊かな人生経験を積んで来られたに違いない80歳のⅮさんの姿が
とても謙虚で素晴らしいので私は大変感動しました。
世間知らずで何もできないのはむしろ私の方であり、
2月の寒い朝にピアノを習いたい一心で
勇気を出して訪ねて来たとおっしゃったⅮさんに、
よくぞ訪ねてきてくださったと心から感謝の気持ちでいっぱいになりました。

「いやあ、ピアノを習うとこんなことも教えてくれますの?楽しいわあ!」

こんな風に喜んで下さったⅮさんに、謙虚や素直でいることが
どれほど大切かということを私の方が教えられたのです。

明日は2回目のレッスン日です。
Ⅾさんとまた楽しく貴重な時間を過ごしたいと思います(^^♪




 


 

ピアノはオーケストラすべての楽器の音域の音を出せて、
しかも複数の旋律を同時に演奏できる素晴らしい楽器なのだということを
私は生徒の皆さんに伝えています。

色々な楽器の音や人の声などをイメージして
同時に流れる複数の旋律を聴き分けて弾く楽しさを共感できるように
 生徒の皆さんと一緒に練習していきたいと思っています。

この楽しさを少しでも実感できればと思い、2月のグループレッスンでは、
「ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本」の3巻にある
「ピーターとベンジャミンの歌」という曲を
ピアノ、鍵盤ハーモニカ、ソプラノリコーダー、ベルチャイムの合奏にアレンジして
4人で手分けして演奏してみました。。

この曲はもともと右手でソプラノとアルト、左手でテノールとバスの
合わせて4つの声部をそれぞれ同時に弾き分ける曲ですが、
4つの声部の旋律が流れていることを生徒の皆さんにわかってもらえるように、
その場でアレンジしてみました。
ソプラノ、アルト、テノール、バスのリコーダーで合奏できるとよかったのですが
あいにく持ち合わせがなく、この組み合わせになりました。

鍵盤ハーモニカの音が大きいため少しバランスは悪かったものの
曲名にあるように、ピーターとベンジャミンの2匹のうさぎと
他の2匹の動物-この時はカエルとネズミということにしてーが
一緒に歌っているイメージを少しは持てた様子でみんな楽しそうでした(^^♪

各声部を弾き分けて聴き分ける力がつくように
これからも様々な方法を使って一緒に楽しむために
どんなことができるかワクワクしています(^^♪
そして、生徒の皆さんが自分の思う音色で没頭して演奏してくれるようになることを
とても楽しみにしています(^^♪
ちょっと落ち着きがないけれど、話はしっかり聞いてポイントを押さえている
幼稚園年中さんのTくんのレッスンでのことです。
  
「ピーターのワルツ」という曲を練習していました。
 
「Tくん、ワルツって前にDVDで見たようにくるくる回って踊るのに、
 今の弾き方だったら、1歩ずつ踏みしめて歩いているみたいだわ。
 ドレミの3つの音を一筆書きのように一息で弾いてごらん。
 先生が弾いてみるよ。こんな風にね。」

Tくんは手首を上下させながらバタバタと指を動かして弾いていたため
一音ずつがスタンプを押したような音に聴こえてきて
1フレーズがなめらかに流れていませんでした。
でも、”一筆書きのように一息で弾く”の言葉で1フレーズがなめらかに弾けたとき、

「忍法ドレミの術だ!」

と嬉しそうな顔で一言。

「うーん、なかなか面白い表現だね(^^♪」

こんな子どもの一言にウキウキさせられるレッスンができることに
日々感謝しています(^^♪

  

先日、ユリアンナ・アヴデーエワさんのピアノコンサートを聴きに行きました。
2015年のショパンコンクール優勝者である演奏を一度聴いてみたいと思っていました。

まず初めはポーランドの民族舞曲”マズルカ”で、弾き始めの繊細な音に感動し、
高音や低音から鳴り響くフレーズがそれぞれはっきりと違う音色で交差して生まれる
和声の素晴らしさにショパンって本当にすごい作曲家だなあ、
よくこんな曲が作れるなあ、と思わせる素晴らしいマズルカでした。

 次に演奏されたソナタ第3番は生で聴けるだけでも嬉しかったのですが、
第2楽章の無窮動の速いパッセージが本当に軽やかで美しく、
素晴らしいフィナーレを聴き終えると感動のあまり手が痛くなるほど拍手を送っていました。

後半はシューマン、シューベルトと続き、アンコールは2回もあり
2曲目のアンコール曲、ショパンのワルツは華麗なるワルツと言われる通り、
本当に華麗なワルツに演奏されて、最後まで心地よい音楽に浸ることができました。

聴きに来て本当に良かったなあと、感謝しながらコンサート会場を後にしました(^^♪
ピアノを習い始めて8か月になるⅯちゃんは
いつもニコニコ笑顔で来てくれる幼稚園年中の女の子です。

今練習している曲は、
「ピーターラビットと学ぶはじめてのピアノ教本 1巻」の
「ティギーおばさんのおはなし」と「ティギーおばさんのおもいで」
という見開きのページに載っている2曲です。

ピーターラビットのおはなしシリーズに
「ティギーおばさんのおはなし」という同名の絵本があります。
うでききの せんたく屋さんだというハリネズミのティギーおばさんと
ルーシーという少女が出会うとても可愛いメルヘンあふれるお話で、
そのお話をイメージして作られた曲です。

今週は2曲を続けて弾いてくることがⅯちゃんの課題でした。

「Ⅿちゃん、”ティギーおばさんのおはなし”の強弱がとてもはっきりしたね。
 (ティギーおばさんはどんなお話しているかイメージして強く弾きたいところと
  弱く弾きたいところをフレーズごとに色々やって先週のレッスンで選んでみました。)
 それにとてもレガートに、音がつながるように弾けていたよ。よく練習しましたね。」

Ⅿちゃんは目をつぶってニコーっとした笑顔になりました。
うれしいときのⅯちゃんのいつもの表情です。

「”ティギーおばさんのおもいで”も強弱がもっとはっきりすると、もっとよくなるよ!
 先週、上の段を大きく、下の段を小さくすることにしたけれど、
 あまり変わらなかったなあ。Ⅿちゃん、どうしたらいいと思う?」

「・・・・・。・・・・・。・・・・・。上の段をもっと大きくする!」

「そうそう、両方とも小さかったから、そうしたらはっきりするね。賢いね!」
 
わかっているけれど、答えることにとても勇気が必要で
 声を発するまでにしばらく時間が必要なⅯちゃん。
でも、本来しっかり者のⅯちゃんはとてもはっきりした声で答えることができました。
 
お稽古に来た時も帰る時もしっかりと挨拶ができて、きちんと練習もしてくるⅯちゃん。
これからも自信を持って、ピアノを楽しんでくれたら嬉しいです(^^♪


プロフィール
HN:
番匠 浪路
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性別:
女性
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